2013/08/06 wish for flower

 

もしも、時代が時代なら、

今わたしたちが準備しているものは、

非国民だと言われ、真っ先に撤収され、

世の中から消されてしまったのだろうと思うことがある。

 

この間、戦時中の体験記を読んだら、

世の中から美しいものを次々と消され、

美しいものを身につけることもできなくなっていったことに対する

女性のやるせなさが書かれていた。

 

本当に、できることなら、

色のない世界で、誰かの帰りを待ちながら、

健気に暮らしていた当時の女性達に

きらきらの花飾りをつけてあげたい。

 

本当は死にたくなんてなかった、

家族や恋人と別れたくなんてなかったはずの

男性達に、勲章なんかよりもお花のピンをつけてあげたい。

 

今も戦いの続く国々に

空からじゃらじゃらお花を降らせられたらいいのに。

 

akiちゃんの作るお花達は、

夢見がちだったり、浮世離れた少女のイメージと同時に、

意に沿わないものに屈しない、凛々しさと、パンキシュさをあわせもっている。

 

 

世界から、カラフルな自由で美しいものを奪おうとするものたちに

ささやかでも、抵抗し続けたいって思う。

 

そして、茨木のり子さんの詩を思い出した。

ので、下記引用。

 

「わたしが一番きれいだったとき 」


わたしが一番きれいだったとき
街々はがらがらと崩れていって
とんでもないところから
青空なんかが見えたりした

わたしが一番きれいだったとき
まわりの人達が沢山死んだ
工場で 海で 名もない島で
わたしはおしゃれのきっかけを落としてしまった

わたしが一番きれいだったとき
誰もやさしい贈り物を捧げてはくれなかった
男たちは挙手の礼しか知らなくて
きれいな眼差だけを残し皆(みな)発っていった

わたしが一番きれいだったとき
わたしの頭はからっぽで
わたしの心はかたくなで
手足ばかりが栗色に光った

わたしが一番きれいだったとき
わたしの国は戦争で負けた
そんな馬鹿なことってあるものか
ブラウスの腕をまくり卑屈な町をのし歩いた

わたしが一番きれいだったとき
ラジオからはジャズが溢れた
禁煙を破ったときのようにくらくらしながら
わたしは異国の甘い音楽をむさぼった

わたしが一番きれいだったとき
わたしはとてもふしあわせ
わたしはとてもとんちんかん
わたしはめっぽうさびしかった

だから決めた できれば長生きすることに
年とってから凄く美しい絵を描いた
フランスのルオー爺さんのように ね

 

flow summer flower

Aki Sato

Kazumi Sato

 

ふたりが展示に向かう

でこぼこ道の

記録

 

written by Kazumi Sato