2013/08/11母と娘と青い花

 

毎回、どんなシチュエーションで、どんなアクセサリーをつけて撮影するかを

どうやって決めるかというと・・・

 

例えば、この日の撮影。

昼休み中、突然思い浮かんだ友人と、友人の娘さん。

娘さんには、お会いしたことはないのだけれど、

写真では何度か見たことがあった。

ふたりが淡いカラーレスな空間で、同じような色味のない洋服を着て、

青い花飾りを身に着け、素足を投げ出しているような絵が浮かんだので、

即座に友人にメール。

モデルになってもらえないかな?

友人からもすぐにお返事。

娘さんと麻のワンピースを着て、ノーメイクなかんじで

撮ってほしいなとのこと。

わたしのイメージしたものともぴったり。

 

akiちゃんには、モデルさんのイメージやキーワードを断片的に伝える。

アクセサリーは青い花モチーフに決定。

 

その後も少しづついろんな図が浮かんでくる。

青い生花も一緒に撮りたいし、と思っていたら、

別の友人が、タイミング良く、

庭の水色のあじさいをもらってと連絡をくれた。

 

青、花、星、とイメージが浮かび、

そういえば、akiちゃん、青い星のようなお花の形のカップ&ソーサー

持っていたよな・・・と思い出し、持ってきてもらうようお願い。

 

撮影前日には、ふたりを思い浮かべると、鹿がイメージされ、

鹿の角を撮影に使いたいけど、そんなの誰も持ってないかな・・・

念のため、もしかしたら、持ってるかもと思った友人に連絡してみたら、

今夜届けますよと、言ってくれて。

 

周りの人のおかげで、少しづつ、小道具が集まってくる。

 

モデルをお願した友人が、前に占い師だったこともあって、

魔女のような雰囲気も撮りたいと思ったけれど、

黒い魔女じゃなくて、淡い、白っぽい魔女。

ここのおうちにいる猫も、アイボリーの体に

青い瞳なので、白い魔女のおともにぴったり。

むすめさんと二人で花占いしているかんじも良さそうだし、

母娘お互いの未来や過去を想うかんじが撮れたらいいなあと思った。

実際おうちに行ったら、

中にレインボウが見える、大きなクリスタルボールだとか、

アメジストのかたまりだとか、

発光するような色合いの、特殊なタロットカードだとか、

不思議だけれど、きれいであかるい、魔女的グッズがちらほら。

 

極端に持ち物の少ない友人の部屋の、

アイボリーのカーテンの下がる窓際に

同じような色の布を敷いて、母娘に座ってもらうと

そこに、砂漠の砂のような淡い色の中青が浮かび上がる

小さな世界ができあがった。

akiちゃんはその様子を見て、想像上のモロッコのようだと言った。

そう言われてみれば、わたしも昔見たモロッコの風景を思い出す。

砂色の風景の中に突如あらわれた、コバルトブルーの湖や、

肌色の家並みの青いドア、そこから現れた、

青いベルトをしめたおばあちゃんのこと。

 

娘さんは14歳。

普段離れて暮らされていることもあって、

母娘娘というより、姉妹のような雰囲気もある。

顔立ちも体つきも良く似ていて、

ふたりが仲良く話している様子を見ていたら、

撮りながら、心が澄んでいくような気がした。

 

最近できたばかりの、初めてのボーイフレンドの話をしながら

照れてしまって手で顔を覆う娘さん。

その初々しさが眩しくて、14歳って、本当にいいなあって思った。

 

撮影の後は、撮影をずっと見守ってくれていた、友人の旦那さんが、

ハイビスカスティーを淹れてくれて、

撮影のことや、これまでの経緯について、

いろいろ話を聞いてくれた。

 

毎回撮影前はとても不安で緊張するのだけど、

結局いつも、いろんな人の優しさにふれて、目に見えるものも見えないものも、

何かしらのギフトをもらって帰ることになって、

すごく励まされ、元気づけられる。

こっちがお願いしている立場なのにと恐縮してしまうけれど、

いい展示になるように頑張ることだけが恩返しかなと思う。

 

flow summer flower

Aki Sato

Kazumi Sato

 

ふたりが展示に向かう

でこぼこ道の

記録

 

written by Kazumi Sato