今回のモデルさんは、石や貝殻や木の実などを拾うのが好きという、

採集癖がきっかけで仲良くなった友達。

 

世界旅行から戻って来て、お金はないけど、物欲はある、という状態だったわたしは、

海に山にせっせと通い、黙々といろんなものを拾い集めていました。

こうして文章にすると、なんだかさみしい(というか、おかしい?)人のようですが、

そうでもなかったのは、

この友達と拾ったものを見せ合ったり交換したり、

時には一緒に出かけて、お互い話す訳でもなく、別々にひたすら拾い続けたり・・・

というようなことができたおかげだと思います。

 

わたしは、採集といっても、なんとなく綺麗だと思ったものを拾って、部屋に飾ったり、

コレクションしたりといった適当具合ですが、

彼女は、採集したものの名前や背景をきちんと調べたり、

膨大なコレクションも几帳面に、驚くほどセンスよく整理していて、

見るたびに感動してしまいます。

 

そんな、ムーミンに出てくるヘムレンさんのような彼女ですが、

見た目はとてもかわいらしい人なので、ぜひモデルになってほしいと思いました。

彼女の長い三つ編みを活かして撮影するため、

akiちゃんは、8/2に書いた、亜麻まつりの時につむいだ亜麻を使ったヘアゴムと、

三つ編みにさす、お花のついた、たくさんのヘアピン

彼女の雰囲気に合わせて、忘れな草をイメージした青い花と

珍しく、革ひもを使ったアクセサリーを用意してくれていました。

 

撮影場所は、彼女の行きつけの北大植物園で。

ついでにピクニックもできたらいいねってことで、それぞれ食べるものも持参することに。

 

植物園は、まるで彼女の庭のよう。

今の季節、どこに何が咲いていて、何が生っているか、どこに何の木が生えているか

お見通しで、案内してくれました。

 

レッドカラントが真っ赤に透き通る実をぶらさげている木陰では、

宝石みたいにきらきらしている

落ちている房を拾って、三つ編みにさしたり、

耳にイヤーフックのようにひっかけたりして撮影。

そばを通る外国の人達(この日はなぜか、外国の方ばかり

植物園を散策されていました)が

so cute!」とか声をかけてくださったり。

 

菩提樹の葉が金色に積もった場所や、薔薇園、大きなラワン蕗の茂み・・・

どんな場所にも、すっと馴染んでしまう彼女の後姿を見て、

こんなに植物園が似合う人が他にいるだろうかと思ってしまいました。

 

いろんな種類の蝶もやってきて、

それをじっと観察しながら、

蝶って、幼虫の頃も、決まった種類の葉っぱしか食べなくて、

それがなければ、代わりのものは食べずに、死を選んで、

羽化したら、ほんの少しの花の蜜だけ摂って、

体はふさふさしたビロードのようだし、あんな繊細な羽根を持っていて、

なんてストイックで気品ある生き物なんだろうという話に。

彼女の拾い集めた蝶の羽根(こう書くと、ちょっと気持悪く感じるかもしれないけれど

とても綺麗に保存されていました)を顕微鏡で見せてもらったことがあるけれど、

鱗粉を拡大すると、ひとつひとつが色鮮やかで細かい花びらのようで、

花と蝶の関係ってなんだか不思議って感じたのを思い出しました。

 

お昼は切り株をテーブルにピクニック。

撮影のために、akiちゃんはわざわざすてきなガラスのカップアンドソーサーや、

かわいい瓶に入ったジュース、かわいい洋菓子。

そして自分で作ったフルーツタルトまで用意してくれていて。

モデルさんも、庭の食べられるお花を混ぜた、美しいサラダを持ってきてくれていて、

わたしといえば、来る途中に買った、

形のかわいいドイツパン数個しか持ってきてない始末。

でも、みんなの持ち寄りを並べると、絵本にでてきそうな食卓が完成。

 

ランチの後は、モデルさんが得意の木登りを披露してくれる場面も。

こんなに木の上にいるのが自然な大人の女性もあんまりいないと思うなあ・・・

 

最後は温室に寄って、食虫花を観察したわたしとakiちゃん。

(モデルさんは何度も見ているので、休憩)

ハエトリグサは、付け睫毛みたいで、ちょっとかわいいかも、とか話していたけれど、

いろんな種類の巨大ウツボカズラがぶらさがるゾーンを見ているうちに、

ちょっと言葉少なに。

この色、この模様、この形と大きさ。

毒々しい、えげつないというより、なんだか間抜けなかんじも。

この中に入りたくなる気持ちがまったくわからないよね~

どう考えてもやばいってわかるだろうに。

でも、ものすごい甘いなにかで誘われるんだろうね~

踏み入れたら最後、心身溶かされ、吸い取られちゃうんだよ、怖すぎる!

二人でつぶやき、びくびくしつつも、手に花をのせてみたり。

 

でも、これもまた花なんだよな・・・と思い、

花が何を目的に、アピールするかによって、

ここまで違う色形になってしまうんだってことが興味深かったです。

 

うっかり食虫花の話題で話が終わりそうですが・・・

この日の写真は、夏の昼下がり、少女っぽくも、少年ぽくもあるモデルさんが

木々や花とコミュニケーションしているような、ちょっと不思議な雰囲気が写っていて

よかったように思います。

そして、これまで、いろんなモデルさんに同じ花冠をかぶってもらったり、

自然の中で撮影したりしたけれど、

毎回、決して同じ雰囲気の写真にはならないのが、面白いなあと感じています。

flow summer flower

Aki Sato

Kazumi Sato

 

ふたりが展示に向かう

でこぼこ道の

記録

 

written by Kazumi Sato